ノーベル賞（生理学・医学賞）の本庶佑教授の研究室で大学院生の時（平成3年）にＰＤ－1を発見した奈良先端大の石田靖雅准教授が“本庶佑先生はスーパーマン”と恩師の快挙を喜ぶ様子が産経新聞に載った。平成10年、本庶研のたった2人のＰＤ－1グループで研究していた日本医科大の岩井佳子教授は…… more “オプジーボは本庶先生の信念と粘りで生まれた”と賛辞を送っている。----- 分子生物学や生化学の実験を行う優秀な大学院生の働きはとても重要と考えられます。山中伸弥教授のiPS細胞発見の協力者は、ノーベル賞を共同受賞していません。本庶佑教授のこれまでの研究を支えてきたメンバーもノーベル賞の恩恵には浴していません。辛うじて青色発光ダイオードの研究で赤崎勇教授と共にノーベル賞を共同受賞した天野浩教授の例があるくらいである。ノーベル委員会の判断だから何とも言えないが、理系の学問の実験の大変さは、その大変さ故に、実験結果を冷静に読み解ける立場にある研究室長に有利さがあるのだとも思えた。実験をするだけで通常は疲れて果ててしまって考えることが出来ない、考えることを拒否したくなるような精神状態に置かれるのだろう。そうした時に、学者によって研究の進め方に違いがあり、全体構想を実験スタッフには教えない事もあるのだろうか。唯、高度で込み入った概念を考える際にグループディスカッションで成果が出るものでもなく、一人の天才が気付くのが実際なのだろう、きっと。------ 奈良は先端大があるのだから、創薬の研究など夢のある将来像が描けるのだと、子供たちに教えては如何だろうか。 close

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街（その７７７）