【インカ文明とキリスト教文化が交錯する世界遺産の都市】クスコの市街 (City of Cuzco)の詳細

【インカ文明とキリスト教文化が交錯する世界遺産の都市】クスコの市街 (City of Cuzco)
世界遺産マイスター K の「ひとり海外旅行」日記
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記事タイトル 【インカ文明とキリスト教文化が交錯する世界遺産の都市】クスコの市街 (City of Cuzco)
概要

 2011年8月19日および22日は、ペルーの世界遺産「クスコの市街」(City of Cuzco) を散策してきました。【関連記事】 「【世界遺産の街クスコの中心】アルマス広場 (Plaza de Armas)」 「【クスコでおすすめのペルー料理レストラン】プカラ (Pucar…… more a) の「アヒ・デ・ガジーナ」(Ají de Gallina) はおすすめ!!」 「【クスコ郊外にある4つの遺跡】ケンコー (Qenqo)、プカ・プカラ (Puka Pucara)、タンポ・マチャイ (Tambo Machay)、サクサイワマン (Sacsayhuamán)」スポンサーリンク クスコの市街 (City of Cuzco) とは? ペルー南部、アンデスの東山脈と中央山脈の谷間にある「クスコの市街」(City of Cuzco) は、インカ帝国の首都として栄えた地です。なお、アンデス地方の言葉であるケチュア語で「へそ」を意味するクスコは、インカ帝国において宇宙の中心とみなされていたそうです。 クスコの街がある標高3,400mの高地に街が建設されたのは、11世紀から12世紀頃のことです。その後、インカ帝国が13世紀頃から周辺部族の征服を進め、15世紀の9第皇帝パチャクテク (Pachakutiq) の時代に、インカ帝国は絶頂期を迎えました。 しかし、1533年にスペイン人のフランシスコ・ピサロ (Francisco Pizarro) がこの地を占領し、インカ帝国は破滅の時を迎えてしまいました。 征服者たちは、インカの神々に捧げられた黄金を略奪し、宮殿や神殿を破壊してしまいました。しかし、インカの建造物があまりにも精巧かつ堅牢な石組みで造られていたため、土台部分を破壊することまではできず、結局、その上にキリスト教を象徴する建物やスペイン風の建物が建立されました。 クスコの市街 (City of Cuzco) は、1983年に、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。【参考文献】  世界遺産検定事務局『すべてがわかる世界遺産大事典<下>』(世界遺産アカデミー、2012年)スポンサーリンク クスコの市街で訪問した場所 クスコで散策したところは、以下のところです。アルマス広場 (Plaza de Armas)インカ博物館 (Museo Inca)サント・ドミンゴ教会 (コリカンチャ=太陽の神殿) (Iglesia De Santo Domingo)12角の石 (La Piedra de los 12 Ángulos)宗教美術博物館 (Museo de Arte Religioso del Cusco)サン・フランシスコ教会・修道院 (Iglesia y Convento de San Francisco de Asís)カテドラル (Catedral)ラ・コンパニーラ・デ・ヘスス教会 (Iglesia de la Compañía de Jesús)ラ・メルセー教会・修道院 (Iglesia de La Merced)スポンサーリンク アルマス広場 (Plaza de Armas)【関連記事】 「【世界遺産の街クスコの中心】アルマス広場 (Plaza de Armas)」 「【クスコでおすすめのペルー料理レストラン】プカラ (Pucara) の「アヒ・デ・ガジーナ」(Ají de Gallina) はおすすめ!!」スポンサーリンク インカ博物館 (Museo Inca) かつての海軍提督ドン・アルドレッテ・マクドナルドの邸宅であった博物館です。館内は、部屋ごとに、プレ・インカ、インカ、植民地時代と、年代を追って陶器や織物などさまざまなものが展示されていますが、残念ながら、館内は撮影禁止ということで、館内の写真はありません。スポンサーリンク サント・ドミンゴ教会 (コリカンチャ=太陽の神殿) (Iglesia De Santo Domingo) 現在、サント・ドミンゴ教会 (Iglesia De Santo Domingo) となっているこの場所は、インカ帝国の時代には「コリカンチャ」(Qurikancha) と呼ばれる「太陽の神殿」でした。なお、「コリカンチャ」(Qurikancha) とはインカ帝国時代の宮殿の呼び名で、Quri (コリ) は「黄金」を、kancha (カンチャ) は「居どころ」を意味するそうです。 インカ帝国時代、この神殿は、その名称の通り、黄金で埋め尽くされていたようです。しかし、16世紀に、スペイン人がインカ帝国を滅した際に、この宮殿にあった黄金を根こそぎ本国に持ち去ってしまいました。 その後、スペイン人がこの地の上に立っていた建物を壊し、残った土台の上にチュリゲレス洋式の教会を建てました。しかし、その後にクスコで大震災があった際に、その教会は無惨に崩れ落ちたものの、土台の石組みは歪みひとつ起こさなかったそうです。 現在のサント・ドミンゴ教会 (Iglesia De Santo Domingo) は、黄金がなくなってしまったものの、美しい石組みを見ることができます。以上のように、かつてはインカ帝国の太陽の神殿であった場所であることを踏まえてこの教会をみてみると、とても感慨深いものがあります。スポンサーリンク 12角の石 (La Piedra de los 12 Ángulos) 「カミソリの刃1枚すら通さない」と言われるインカ帝国の石材建築ですが、なかでも有名な石が「12角の石」(La Piedra de los 12 Ángulos) です。12角の石は、アトゥンルミヨク通り (Hatunrumiyoc) 沿いにあります。皆さんも探してみてください。スポンサーリンク 宗教美術博物館 (Museo de Arte Religioso del Cusco) 12角の石 (La Piedra de los 12 Ángulos) がはめ込まれたインカの石壁を土台として建てられた旧大司教庁です。中庭中央にある噴水は、精巧なレリーフで飾られています。なお、館内は写真撮影禁止ということで、写真はありません。スポンサーリンク サン・フランシスコ教会・修道院 (Iglesia y Convento de San Francisco de Asís) アルマス広場から西へ5ブロックのところにあるサン・フランシスコ広場に面して建つ教会です。 スポンサーリンク カテドラル (Catedral) カテドラル (Catedral) は、アルマス広場に面して建つ大聖堂です。このカテドラルは、インカ帝国時代のピラコチャ神殿の跡に建てられたものです。 ポトシの銀300トンを使ったメインの祭壇のほか、約400ある宗教画の中で、マルコス・サパタ (Marcos Zapata) の作品『最後の晩餐』が有名ですが、残念ながら、館内は「写真撮影禁止」ということで、館内の写真はありません。スポンサーリンク ラ・コンパニーラ・デ・ヘスス教会 (Iglesia de la Compañía de Jesús) かつてインカ帝国第11代皇帝ワイナ・カバック (Wayna Qhapaq) の宮殿があった場所に建てられた教会です。マルコス・サパタ (Marcos Zapata) によって描かれた見事な壁画や祭壇が有名ですが、残念ながら「館内撮影禁止」ということで、教会内の写真はありません。スポンサーリンク ラ・メルセー教会・修道院 (Iglesia de La Merced) 1534年に建てられたものの、地震で壊れたため、17世紀に立て直されました。この教会の最大の見どころは、奥の秘宝館にある黄金の守護神ですが、館内の撮影は禁止ということで、写真はありません。また、パテオの回廊に描かれている宗教画 (3枚目と5枚目の写真) も見事です。【関連記事】 「【世界遺産の街クスコの中心】アルマス広場 (Plaza de Armas)」 「【クスコでおすすめのペルー料理レストラン】プカラ (Pucara) の「アヒ・デ・ガジーナ」(Ají de Gallina) はおすすめ!!」 「【クスコ郊外にある4つの遺跡】ケンコー (Qenqo)、プカ・プカラ (Puka Pucara)、タンポ・マチャイ (Tambo Machay)、サクサイワマン (Sacsayhuamán)」Best wishes to you !! close

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タグ 世界遺産
投稿日時 2021-01-15 00:20:04

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