古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その635)の詳細

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その635)
奈良
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記事タイトル 古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その635)
概要

「新・生産性立国論~人口減少で経済の常識が根本から変わった(デービッドアトキンソン著・東洋経済新報社2018刊)」を読んだ。デービッドアトキンソン(1965生れ)氏は、オックスフォード大学卒で、アンダーセンコンサルティング・ソロモンブラザーズ・ゴールドマンサックスにてアナリストを…… more 務めていたが、2007年に退社し、以後、茶道や日本文化に傾倒し、2011年には小西美術工藝の社長となって現在に至る。「新・観光立国論(2015)」で山本七平賞を受賞するなどして、「新・生産性立国論」で9冊目になるそうである。----- 「新・生産性立国論」はイギリス出身の超インテリからみた日本の経済政策の異様さを何とかしなければならないと思って書かれたのだそうである。2060年(2018年から42年後)の日本の未来に向けて、改革しておかなければ、日本は本当に衰退してしまうだろうと云う。その改革とは意外に普通で、女性に働いて貰うこと・最低賃金を上げること・多過ぎる企業を纏めること・弱い中小企業を守らない事などである。------ 日本が西欧の真似をして社会保障制度を取り入れたことの付けが、此処にきて表れているのであり、福祉先進国の西欧が追い込まれたのと同じ苦境に日本も陥っているのだから、西欧がその後取った処置を施していけば良いと云うのだ。賃金を滅多矢鱈に切り下げないで、高品質・低価格を売りにするのではなくて高品質ならばそれに見合った価格設定をすればよいと云う。そのためにも企業の多過ぎる状況は宜しくないので過当競争にならないように、企業数を減らさねばならない。一部上場の大企業が軒並み賃金を下げてきたのは国賊ものであるとまで書いている。大前提に人口は減っても当分高齢者の比率は増加する一方なので医療費の増大を税金で支えるにはGDPが少なくとも現状を維持出来るようにしなければならないとしている。基本、国のGDPは人口に比例するのだから、4000万人も人口が減ってしまえば税収の落ち込みは大変なものとなるのだから。対策としては長寿化をあきらめて医療費を自己負担にするとか、外国から移民を受け入れるとかが考えられるが、医療費削減は云いだし難いし、外国人を4000万人も受け入れるなど想像もつかないことだろう。従って、GDPを減らさない可能な施策が女性の正式な労働力化と、高品質には高価格と云う常識を徹底させること、ブラック企業をのさばらせない様にして、正規・非正規共に賃金を上げることに熱心にならねばならないという。----- 浅草の参道沿いの土産物店の地代を上げよとか、寺社の拝観料を上げよとか値打ちのあるものは対価を取って然るべきだと述べている。その様なことに無関心でいてはけないとも書いている。------ 実際に小西美術工藝社の経営立て直しをされた実績もあり、示唆に富んだ指摘が満載である。 close

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その635)
サイト名 奈良
タグ 世界遺産 古都奈良
投稿日時 2018-05-21 14:31:03

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